
〜息子たちにSDIジュニアダイバーコースを開催しました〜
5月のことですが、長男13歳には、SDIアドバンスアドベンチャーダイバーコース、
次男10歳には、SDIオープンウォータースクーバダイバーコースの仕上げを、
和歌山県串本町で行いました。
自社プールで子供たちの練習をしていた時、知り合いのインストラクターが次男に、
「お父さんは厳しいインストラクターだから頑張って!」
と声をかけてくれました。たしかに、私は“甘いインストラクター”ではないかもしれません。
ただ厳しくしていることに誇りをもっているわけではありません。
受け持った大切な講習生が安全にダイビング続けるために、必要なことを行っているだけです。
「この人は、本当に安全にダイビングを行えるか」を真剣に見極めることを、とても大切にしています。
もちろん、それは“どんな環境でも完璧に対応できる”という意味ではありません。
あくまで、「講習で経験した環境、または同等レベルの環境下において」
万が一トラブルが起きたとしても、
・落ち着いて対応できるか
・バディと協力できるか
・状況判断ができるか
・そして安全に地上へ戻ってくることができるか
そこを見ています。ダイビングは自然相手のアクティビティです。だからこそ、「認定カードを発行すること」ではなく、
「安全に楽しみ続けられるダイバーを育てること」が、インストラクターとして最も重要だと考えています。
今回、自分の子供たちに講習を行ったことで、その考えを改めて強く実感しました。
さて海洋実習は、私にとって特別な思い出の場所でもある 串本ダイビングパーク 。
インストラクターになってから、講習、ガイド、トレーニングなどで何百回と通った海です。
インストラクターとして、多くを学ばせてもらいました。
現在は、私の大先輩であり、以前大変お世話になった上司でもある佐川さんが施設管理をされています。
ちょうど「久しぶりに串本へ行きたいな」と思っていたタイミングで、
「串本ダイビングパークのログハウス空いてるよ」とお知らせいただき、今回利用させていただきました。
懐かしくもあり、変わらずオーシャンビューの素晴らしいロケーションで気持ちよく過ごせました。

海のすぐ近くで、朝から海況を見ながら準備ができ、講習後も家族でゆっくり過ごせる環境。
串本ダイビングパークは、
・施設が使いやすい
・初心者から上級講習まで対応しやすい
・エントリー環境が良い
・海のバリエーションが豊富
・そして何より海が素晴らしい
本当にバランスの良いフィールドだと改めて感じました。
今回は、ダイビングは私と子供たちでしたが、旅行には妻と父も参加。
みんなでワイワイと和歌山旅行を楽しみました。
串本ダイビングパークの隣にある水族館へ行ったり、美味しいものを食べたり、とても良い家族旅行になりました。
子供たちは8歳になった時に、ふたりとも、SDIの「フューチャーバディコース」を受講しています。
SDIフューチャーバディコースは、8歳から12歳の子供を対象に、安全に水中環境へ親しみ、ダイビングの基本的な考え方や器材に触れるための体験プログラムです。
またSDIでは、この年代のプログラムでも、
・バディシステム
・安全管理
・水中でのコミュニケーション
・器材への理解
など、“安全に楽しむ”ための考え方を非常に重視しています。
その経験があったからこそ、今回のオープンウォーターダイバーやアドバンスアドベンチャーダイバーへのステップアップも、とても自然に感じました。
2年前には、宮古島で、妻と父(当時86歳)も一緒に、7人で親子3世代でダイビングを行いました。
ダイビングというと、「若い人のスポーツ」「特別な人の趣味」と思われることもあります。
ですが本来ダイビングは、年齢や世代を超えて、家族や仲間と自然を共有できる素晴らしいアクティビティだと思います。
SDIのブログラムはフレキシブル、インストラクターが安全な方法を自分で考えて提供できるので、ジュニアからシニアまで対応も行いやすい。
SDIインストラクターには的確な判断力が求められますが、そこまでのスキルをSDIインストラクターコースではトレーニングを行っています。
マニュアル化だけではなく、安全を考え続けるSDIインストラクターだからこそ、SDI 講習では、は世界的にみてもとても事故が少なく、
インストラクターの過失となるようなこともほとんどありません。
インストラクターにとっても、ダイバーにとっても、このようなダイビング環境が、日本にもずっと必要だと思っています。
SDIでは、ジュニア世代のダイバー教育についても、年齢に応じた明確な安全基準が定められています。
次男が受講したSDIオープンウォータースクーバダイバーコースは、保護者の同意がある場合、10歳から受講可能です。
世界で初めて10歳からの受講を可能としたのもSDIです。SDIは科学的根拠に基づいて、より安全でより自由なダイビングを提供しています。
また、10~14歳は、ジュニアオープンウォータースクーバダイバーとなり、この認定を取得すると、
・トレーニングを受けた環境と同様の条件下で
・最大深度18mまで
・保護者またはアクティブステータスのダイビングプロフェッショナルの直接監督の下で
ダイビングを行うことができます。
長男が受講したSDIアドバンスアドベンチャーダイバーコースについても、ジュニアダイバーには年齢に応じた制限が設けられており、
安全を最優先に段階的な経験を積み上げる仕組みになっています。

SDIの倫理規定の中には、私がインストラクターとして非常に大切にしている言葉があります。
「もしインストラクターが、ある講習生には自分の大切な人とバディを組ませることはできないと判断した場合は、その講習生はSDIダイバーとして認定されるべきではない」
この言葉は、単なる厳しさではなく、“本当に安全を考えるとはどういうことか”を示していると思っています。
今回、自分にとって大切な存在である息子たちに講習を行ったことで、私は改めてこの言葉の重みを感じました。
・本当にこのスキルで海へ行かせられるか
・この判断力で大丈夫か
・この浮力コントロールで安全に潜れるか
・このトラブル対応で落ち着いて行動できるか
一つひとつを、これまで以上に真剣に確認しました。
そして同時に、これまで自分が現場で積み重ねてきた教え方や、安全に対する考え方が間違っていなかったことも再確認できました。
「楽しさ」だけではなく
・自分で考える
・安全に長く楽しむ
そうしたダイバーを育てること。
・状況を判断する
・バディと協力する
それこそがSDI教育の本質だと、今回改めて感じました。
インストラクターとしても、父親としても、本当に意味のある串本での時間になりました。
普通のお父さんのように、毎週末どこかへ遊びに連れて行ってあげることは、なかなかできません。
それでも、ダイビングを通して親子で同じ時間を共有し、自分なりに大切なことを伝えていけたらと思っています。
本当なら「ふたりとも無事認定できました!」とハッピーエンドで締めくくりたかったところですが、旅行としてのスケジュールもあり、時間不足もあり、今回は認定を見送りました。
それは、“厳しいインストラクター”としての自己満足ではありません。
ふたりに、安全に、そして長く楽しくダイビングを続けてもらいたい。
そのために、今必要なことをしっかり身につけ、自信を持って次のステップへ進んでほしいと思ったからです。
次は、長男と次男でバディを組ませ、後ろから見守って潜りたいと思っています。
今回の見送りは決してマイナスではなく、次のトレーニングで課題をクリアし、「できた!」を自信を持って喜べるようになるための大切な過程だと思っています。
「認定すること」ではなく、
「安全に長く楽しめるダイバーを育てること」。
これが、大切にしていることです。
これからも、限られた余暇の時間を大切にしながら、家族との時間を積み重ねていきたいと思っています。







