SIDEWINDER 2、いよいよ出荷へ 価格・納期・インストラクター育成の最新情報

長い間、完成を待ち続けてきたKISS SIDEWINDER 2(SW2)が、ようやく本格的に動き始めました。

2026年1月にはCE認証を取得し、いよいよインストラクター向けユニットの出荷が始まるとお伝えしました。

前回の記事はこちらです。

KISS Sidewinder 2 徹底解説
SIDEWINDER 2、ついにCE認証取得

当初は、CE認証取得後3~6週間ほどで、インストラクター向けユニットが届く見通しでした。

私自身も「メキシコから帰国する頃には届いているかもしれない」と期待していました。

しかし、実際にはそこから少し時間がかかりました。

新しいリブリーザーを製品として世に送り出すには、認証を取得するだけでは終わりません。
製造体制を整え、品質を一定に保ち、インストラクターを育成し、安全に講習を提供できる環境まで準備する必要があります。

さらに、現在は原材料価格や国際輸送費も大きく変動しています。

待っている側としては、正直に言えば「早く使ってみたい」という気持ちがあります。

ただ、リブリーザーは単なる新製品ではありません。人の命を支える器材です。

だからこそ、急ぐことよりも、確実に製造し、正しいトレーニングとともに届けることの方が大切だと考えています。

最新の出荷予定

2026年8月、KISS RebreathersのKimから、SW2の価格・出荷・インストラクター育成に関する新しい案内が届きました。

現時点での見通しは、次のとおりです。

  • 北米のSW1インストラクター向けユニットは、2026年8月末から9月頃に出荷予定
  • 一般ユーザー向けユニットは、2026年末頃からの出荷を想定
  • 日本向けの具体的な出荷時期は、現在確認中

1月に聞いていた予定からは遅れています。

しかし今回は、単なる「もう少し待ってください」という連絡ではありません。

価格、付属品、出荷時期、インストラクターになるための手順が、かなり具体的になってきました。

いよいよ、SW2が計画や試作の段階から、実際に世界のダイバーへ届けられる段階へ進み始めたのだと思います。

SW2の価格について

SWインストラクター向け価格は、特別価格が提供されます。

この価格には4ピンケーブルが含まれますが、ShearwaterのリストコンピューターやNERDは含まれません。

また、送料、関税、輸入消費税、通関費用なども別途必要です。

一般販売については、当初次の価格が予定されていました。

  • ディーラー価格:5,000ユーロ(約90万8,000円)
  • 一般小売価格:6,500ユーロ(約118万円)

こちらには、コンピューターが含まれる予定です。

ただし、原材料価格と輸送費の変動により、それぞれ約500ユーロ値上げされる可能性があります。

その場合は、

  • 一般小売価格:約7,000ユーロ(約127万円)。

これは為替を単純換算した参考価格で、日本での実際の販売価格ではありません。

日本へ輸入する際には、国際送料、関税、輸入消費税、通関費用、国内での点検や販売に必要な諸経費などが加わります。

最終的な日本販売価格については、正式な条件が決まり次第、あらためてご案内します。

SW1オーナー向けの買い替え制度

既存のSIDEWINDER、いわゆるSW1のオーナーには、SW2への買い替え制度も用意される予定です。

これまでに案内された価格は、SW1の使用年数によって次のように設定されています。

  • 1年:2,000ユーロ(約36万3,000円)
  • 2年:2,500ユーロ(約45万4,000円)
  • 3年:3,000ユーロ(約54万5,000円)
  • 4年:3,500ユーロ(約63万5,000円)
  • 5年以上:4,000ユーロ(約72万6,000円)

コンピューターは含まれません。

ただし、日本からこの制度を利用する場合のSW1返送方法、送料、税金などについては、まだ確認が必要です。

買い替え制度を希望されている方も、正式な条件が決まるまで、もうしばらくお待ちください。

インストラクターになるまでの道のり

SW2は、新しいユニットを購入すれば、すぐに誰でも教えられるというものではありません。

通常のSW1インストラクターがSW2インストラクターになるためには、

  1. SW2のフルコースにアシスタントとして参加する
  2. IWS(Instructor Workshop)を受講する
  3. 監督下でSW2コースを開催する

という段階を踏むことが予定されています。

一方で、開発段階から選ばれていたKISSファクトリー公認 SW1 Instructorには、1週間の特別なインストラクタークロスオーバーが用意されます。

私はKISSファクトリー公認 SW1 Instructorを取得しているので、このプログラムに参加する予定です。

11月、メキシコへ行きます

2026年11月13日から19日まで、メキシコで行われる1週間のSW1からSW2へのインストラクタークロスオーバーを予約しています。

今回学ぶのは、サイドマウント構成だけではありません。

  • サイドマウント
  • バックマウント

両方のコンフィギュレーションを学ぶ予定です。

SIDEWINDERという名前から、サイドマウント専用のリブリーザーを想像する方も多いと思います。

しかし、SW2の大きな魅力は、サイドマウントだけでなく、バックマウントやシングルシリンダーを使った構成にも対応できることです。

洞窟探検や大深度潜水だけではなく、一般的なダイビング器材からCCRへ進む可能性も広げてくれます。

私はこれまで、SIDEWINDERを使って洞窟、沈船、大深度など、さまざまな環境を潜ってきました。

その経験があるからこそ、SW2を単に「新しくて面白い器材」として紹介するだけでは不十分だと考えています。

実際に自分で潜り込み、サイドマウントとバックマウントの違いを確認し、トラブルへの対応や器材の限界まで理解したうえで、日本のダイバーに伝えたいと思っています。

一緒に学ぶインストラクターについて

今回のメキシコでのクロスオーバーには、石井隆インストラクターも一緒に参加する予定です。

石井インストラクターのもとにも、すでにSW2で講習を受けたいというダイバーが待っています。

欧州ではすでにトレーニングが始まっています

欧州では、2026年8月1日から9月17日まで、ポーランドで大規模なSW2トレーニングが行われています。

MOD1ダイバーコース、IWS、SW1インストラクターからSW2インストラクターへのクロスオーバーなどが、約1か月半にわたって開催されます。

これは非常に大きな意味を持っています。

SW2は、すでに「いつか発売される予定のユニット」ではありません。

実際のダイバーコースとインストラクター育成が始まり、教育システムが動き始めています。

世界各地にSW2を教えられるインストラクターが増えれば、その後に一般ユーザー向けユニットの出荷が始まります。

時間はかかっていますが、一つずつ順番に進んでいます。

日本でもたくさんのSW2の予約が入っています

日本でも、たくさんのSW2の購入希望をいただいています。

現在はKISS側のウェイティングリストに登録されており、正式な価格、注文方法、支払時期、出荷順などの案内を待っている段階です。

リブリーザーは購入しただけでは使えません。

正しいトレーニング、継続的な練習、メンテナンス、消耗品や部品の供給、トラブル時のサポートまで含めて、初めて一つのシステムになります。

日本へSW2を導入するということは、ユニットを輸入するだけではありません。

安心して学べる講習環境と、購入後も潜り続けられるサポート体制をつくることが大切です。

私がSW2に期待していること

私がSW2を楽しみにしている理由は、新しい器材だからではありません。

これまでリブリーザーは、一部の非常に専門的なダイバーが使用する、難しくて特殊な器材という印象を持たれてきました。

もちろん、CCRには固有のリスクがあります。

知識も技術も、正しい判断力も必要です。

その本質が変わることはありません。

それでもSW2の柔軟な構成は、CCRへの入口を少し広げてくれる可能性があります。

ケイブダイバー、テクニカルダイバー、探検家だけではなく、水中写真をじっくり撮りたいダイバー、生物を静かに観察したいダイバー、長時間の潜水をより快適に楽しみたいダイバーにも、新しい選択肢を提供できるかもしれません。

私は探検にも使いたい。

100mクラスの大深度潜水でも使いたい。

同時に、これまでCCRを自分とは遠い世界の器材だと思っていた人にも、その魅力を伝えてみたい。

その両方を実現できる可能性がSW2にはあります。

もう少しだけ、お待ちください

現在、KISS側に私たちのSW2購入手続き、支払時期と受取方法 11月のメキシコ講習までにユニットを受け取れるか、日本向けユニットの出荷時期、日本での正式販売価格、SW1買い替え制度の詳細、、、

おそらく、私のユニットについてはインストラクター価格が適用され、11月のクロスオーバーに合わせて準備が進められると思います。

また、日本の一般予約分については、まず各地域のインストラクター育成を進めた後、2026年末から順次案内される流れになると予想しています。

ただし、ここは正式な返信が届くまで断定できません。

新しい情報が届き次第、正確な内容を改めてお知らせします。

開発発表から長い時間が経ちました。

その間、期待したり、予定が延びたり、「今度こそ届くのでは」と思ったり、いろいろな時間がありました。

それでも、私はSW2を待ち続けています。

11月にはメキシコへ行き、自分の目で見て、自分の手で組み、自分の呼吸で確かめてきます。

そして、日本のダイバーに安全に、正しく、そして面白く伝えられるインストラクターになって帰ってきたいと思います。

SW2を予約してくださっている皆さん、興味を持ってくださっている皆さん。

もう少しだけ、一緒に楽しみに待っていてください。

投稿者のプロフィール

株式会社インターナショナルトレーニング代表取締役DaisukeKato
ダイビング教育機関SDI TDI ERDI JAPANの代表を務めております。小さな頃から水の中への憧れが強く、潜水部のある大学に入学しダイビングを始めました。ダイビングを始めてみると、やはり最高に楽しくて、在学中にインストラクターを取得し、卒業後は尊敬するインストラクターの所属するダイブセンターに就職しました。5年の修行を積んで、ダイブセンターを創業しました。

これまで様々なコースで2000人以上の方にダイビング指導を行い、世界各地を引率してダイビングツアーを開催しました。またテクニカルダイビングに出会い、100m潜水や洞窟や沈没船のペネトレーション(内部侵入)やリブリーザーなど様々なダイビングを楽しんでいます。いまは指導団体SDITDIERDIの代表の仕事を中心にプロコースやテクニカルコースの担当もしています。2000年からダイビングショップの経営もしています。