KISS Sidewinder ミックスガスCCRコース

2023年12月 KISSサイドワインダーでのミックスガスCCRの運用についてメキシコのセノーテでトレーニングを受講しました。
サイドマウントに装着するサイドワインダーではどのような運用がいいのかとても参考になりました。

過去に何度もミックスガスCCRの運用については、各ユニットごとに受講してきましたが、サイドワインダーにおける運用についていくつか改めてこの運用がよいなという知識を身につけることができました。

今回のコースは、改めて知識開発そしてケイブCCRとは違う器材コンフィギュレーション。そしてダイビング方法について学ぶことができました。
ダイビングは、縦穴シンクホールのアンヘリータで予行演習し、同じくもっと大きく深度のあるラグーンといわれるサイトでトレーニングしました。

ラグーンというサイトは、大きめの湖のような環境で、浅場は淡水で、この時期は透視度がよくなるそうですが、今回は濁り気味でした。そして25mくらいから硫化水素という有毒ガスの層があり、無視界。その下は透視度の高い海水になっています。深度は90mほどあり、シンクホールの壁は鍾乳石のような形成物でできており、暗黒の世界に白い蝋細工のような壁で、例えるなら地獄の入り口のような景観です。

ラグーンは観光地として整備されていて器材の運搬はしやすいです。硫化水素の層では、マスクに水が入るようなことがあると一大事なので、入念なチェックが必要です。
今回とても興味深かったのは、ソフトウエアのプランナーを使用したり、ダイブコンピュータだけでなく、レシオデコという概念が、とてもフレキシブルで、ボトムからデコ深度までの運用がとてもやりやすくなりました。この概念は、これからの講習生にも伝えていきたいと思っています。この概念ですと、深度変化が多く、フレキシブルな対応が必要なディープケイブダイビングでの運用に最適でもあります。これからのディープケイブ探検にとてもよいノウハウを得ることができました。
そしてヘリウムが高騰し入手困難というご時世では、オープンサーキットでのトライミックスダイビングはとても費用の掛かるものになってしまいます。そんな中で、取り扱いしやすいサイドワインダーでミックスガスダイビングを提供できるようになることは高いベネフィットがあります。これからの活動がますます楽しみです。

今回教えてもらった運用方法から、私が潜る環境でどのようにしたらよいかもしっかりイメージができました。
サイドワインダーでの30m以深での活動方法として、サイドワインダーの減圧コースやミックスガスコースも今後開催できる用意をしていきます。

 

投稿者のプロフィール

株式会社インターナショナルトレーニング代表取締役DaisukeKato
ダイビング指導団体 SDI TDI ERDI JAPANの代表を務めております。小さな頃から水の中への憧れが強く、潜水部のある大学に入学しダイビングを始めました。ダイビングを始めてみると、やはり最高に楽しくて、在学中にインストラクターを取得し、卒業後は尊敬するインストラクターの所属するダイブセンターに就職しました。5年の修行を積んで、ダイブセンターを創業しました。

これまで様々なコースで2000人以上の方にダイビング指導を行い、世界各地を引率してダイビングツアーを開催しました。またテクニカルダイビングに出会い、100m潜水や洞窟や沈没船のペネトレーション(内部侵入)やリブリーザーなど様々なダイビングを楽しんでいます。いまは指導団体SDITDIERDIの代表の仕事を中心にプロコースやテクニカルコースの担当もしています。2000年からダイビングショップの経営もしています。